電気ストーブは灯油を給油する手間もかからず、なによりもお手軽ですぐに暖まるのが魅力。しかし以下のような疑問を持つ人も多いようです。
「電気ストーブってたくさん種類があってよくわからない」
「エアコンと比べて電気代は安いの?」
「1人暮らしなら電気ストーブの方が得?」
この記事では電気ストーブの種類から電気代、さらにはメリットやデメリットまでを徹底的に解説。電気ストーブの効率の良い使用方法や省エネの方法もご紹介します。
併せておすすめの新電力会社もご紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
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まずは電気ストーブの電気代の計算方法をご紹介します。
- 電気代=「消費電力(kWh)× 電気料金単価(円/kWh)」
一般家庭用の電気ストーブはおおよそ300W〜1,200Wのものがほとんどです。1kWhあたりの電気代は平均で27円なので、(※全国家庭電気製品公正取引協議会「新電力料金目安単価」より)計算すると1時間あたりの電気代は、8円〜27円程度となります。
仮に500Wの電気ストーブを使用したとして上記の式でひと月の電気代を計算してみましょう。
- 500W÷1000=0.5kWh
- 0.5kWh×27円/kWh=13.5円
1日8時間つけると108円、1ヶ月で3,240円の計算になりますね。
電気ストーブの種類とそれぞれの電気代を解説
電気ストーブには、さまざまなタイプがありますが、おおまかにわけて5つの種類が存在します。それぞれの特徴を詳しく解説していきます。
【ハロゲンヒーター】
ハロゲンランプの近赤外線の輻射熱(ふくしゃねつ)を利用して暖めるタイプの電気ストーブです。熱の当たる表面をすぐに暖めることが可能なので、短時間使用に向いています。しかし温風を出す仕組みではないので、部屋全体を暖めるのに向いているとは言えません。耐久性は劣りますが、火災が起きにくいというメリットがあります。ほかの暖房器具と比べて、消費電力は300〜1,200W程度と大きいのが特徴です。
【カーボンヒーター】
カーボンヒーターの電気ストーブは、炭素繊維(カーボン)に電気を流して暖めるタイプです。遠赤外線なので表面だけではなく、身体の奥まで暖まるのが特徴。ハロゲンヒーターと比較すると、消費電力は300〜900W程度のものが多いですが、赤外線放射が二倍近くあり、エネルギー効率がいいので電気代は約半分しかかかりません。
【シーズヒーター】
ニクロム線を金属製のパイプで覆った発熱体を利用したものが、シーズヒーターです。シーズヒーターも遠赤外線の輻射熱で空間を暖めますが、ハロゲンヒーターやカーボンヒーターと比べて遠赤外線の量が多いため、しっかりと空間を暖めることが可能。ただし、暖まるのに数分かかるのですぐに暖を取りたい場合は向いていません。消費電力は200〜1,200W程度で、コンパクトで持ち運びしやすい商品が多いのが特徴です。
【セラミックヒーター】
セラミックヒーターは内部にあるセラミックを発熱させて、空間を暖めるタイプの電気ストーブです。ファンがついて温風を吹き出すものと、ファンがついていないものと二種類あります。大型でファンのついているものなら空間全体を暖めることが可能です。最大消費電力は650〜1,200W程度のものがあります。
【パネルヒーター】
パネルヒーターはコンパクトな暖房器具としても人気のある電気ストーブです。パネルの輻射熱を利用して空間を暖めます。乾燥せず空気も汚さず、火災などの心配もなく安全性が高いのが特徴です。消費電力は700W〜1,600Wで、ほかの電気ストーブと比較するとやや高めで、強モードで長時間使用するとかなりの電気代がかかります。
以下にこれまで紹介した電気ストーブの1時間当たりの電気代を、一覧表にしたので参考にしてくださいね。
電気ストーブ | 消費電力 | 1時間当たりの電気代 |
ハロゲンヒーター | 300~1200W | 8.1円~32.4円 |
カーボンヒーター | 300~900W | 8.1円~24.3円 |
シーズヒーター | 200~1200W | 5.4円~32.4円 |
セラミックヒーター | 650~1200W | 17.55円~32.4円 |
パネルヒーター | 700~1600W | 18.9円~43.2円 |
電気ストーブはそれぞれのタイプで、消費電力も違いますが、最大消費電力は1,000Wを超えます。そのため最大消費で長時間使用すると、電気代も高くなることを覚えておきましょう。
他の暖房器具との電気代の差は?エアコンより高いの?
エアコンやほかの暖房器具と電気ストーブを比較すると、電気代はどれくらいの差があるのか解説していきます。
エアコンと比較
近年のエアコンは性能が高まり、省エネ化も進みました。しかし、エアコンは使い方によって電気代がかなり変動するという特徴があります。エアコンはそもそも空間全体を暖める暖房器具なので、室温が設定温度より低いと暖まるまで時間がかかり、その分電力を消費します。ただし一度空間が暖まってしまえば暖かさをキープすることが可能なので、トータルで考えるなら電力は少なくて済むでしょう。
その他の暖房器具と比較
エアコンとその他の暖房器具の用途別にかかる電気代を比較一覧表にしたので、参考にしてくださいね。
暖房器具 | 適した用途 | 消費電力 | 電気代 |
エアコン | 広い部屋全体を暖房 | 680W | 18.36円 |
オイルヒーター | 狭い空間を暖房 | 600~1500W | 7.0~40.0円 |
電気ストーブ | 短時間使用・ピンポイント暖房 | 300W~1,200W | 8円~32円 |
ホットカーペット(3畳用) | 足元など部分を暖房 | 750W | 18~20円 |
こたつ | くつろぎながら暖房 | 100~600W | 2.0~4.0円 |
床暖房(8畳) | 一定空間を暖房 | 1500W | 40円 |
※電気代は1kWhあたり27円での計算
電気ストーブのメリット
それではここから電気ストーブのメリットを詳しくご紹介していきます。
電気ストーブのメリット①空気をクリーンに保ち安全性も高い
電気で暖める電気ストーブは、石油燃料やガス燃料と違い空気を汚さず、また温風を出さないため空気の乾燥を防ぐこともできます。給油などの手間も省けて火災のリスクが低いことも大きなメリットです。
電気ストーブのメリット②即暖性が高い
電気ストーブの何よりの特徴は、スイッチ一つで速攻で暖を取ることが可能なことです。特にハロゲンヒーターやパネルヒーターは表面温度がすぐに上がるので、暖めたい部分をすぐに暖めることができます。
電気ストーブのメリット③どこでも使用できる
電気ストーブは小型でコンパクトなものが多く、移動が可能なので暖まりたい場所で暖まることが可能です。コンセントさえあればどこでも使用できるというのは、利便性の面で大きなメリットです。
電気ストーブのメリット④安価に購入可能
電気ストーブは比較的安価に購入できる暖房器具なのも大きな魅力です。平均的機能搭載のものなら、おおよそ5,000円〜10,000円くらいで購入が可能なのでお手頃です。
電気ストーブのメリット⑤1人暮らしにおすすめ
1人暮らしなら短時間で部分的に暖まる電気ストーブの方がむしろ有効に活用できるでしょう。必要なときだけ使用すれば電気代も抑えることが可能です。
電気ストーブのデメリット
電気ストーブにはデメリットも存在します。ここではデメリットもご紹介しましょう。
電気ストーブのデメリット①部屋全体が温まるわけではない
電気ストーブは、素早くピンポイントに暖を取るのには非常に優れていますが、広い空間を暖めるのには向いていません。部屋全体を暖めるなら温風式の暖房器具のほうが向いているでしょう。
電気ストーブのデメリット②電気代がかかる
床暖房やオイルヒーターに比べれば電気代はかかりませんが、長期的に見ると灯油の暖房器具のほうが経済的ではあります。しかし寒い時期が短期間の地方の方や、部分的に暖まれば十分な方には電気ストーブがはるかに経済的です。電気代を削減するために効率よく使用したり、省エネタイプの電気ストーブを選んだり、賢く利用することが大切です。
電気ストーブのデメリット③災害時など電気供給が止まると使えない
災害時はインフラが真っ先に被害を受けます。そのため電気が停止すると電気製品は使用できなくなるというデメリットは避けられません。しかし災害時のインフラ再開では、電気が真っ先に普及するというデータがあります。災害時に使用する発電機や蓄電池も普及しています。
効率的な電気ストーブの使い方をご紹介
ここから電気ストーブの効率的な使い方・省エネの方法をご紹介します。電気ストーブは、スイッチが入っている間はヒーターに電気が流れ続けるため、長時間使用することでどうしても電気代は高くなります。どれだけ使用時間を短縮するかが電気代を削減するポイントです。
効率的な電気ストーブの使い方6選
電気代を削減する方法①エアコンと併用する
電気ストーブは部屋全体を暖めることは不向きです。そのためエアコンを併用し部屋全体を暖めたら部分的に電気ストーブを利用するなど、全体的な電気代を削減しましょう。
電気代を削減する方法②ホットカーペットと併用する
ホットカーペットは床にひいて足元の暖を取ることが可能。正面の暖を取ることが可能な電気ストーブと併用すれば、身体全体が素早く暖まり電気代の節約につながります。
電気代を削減する方法③加湿器を利用し温度を調節
加湿器を利用して空間の湿度を高めることで体感温度が上昇し、電気ストーブの設定温度を低くすることが可能です。
電気代を削減する方法④部屋の気温の低い場所に置かない
部屋の中は、窓のそばや玄関など外に近い場所ほど気温は低くなっています。電気ストーブをそのような場所に置いておけば、どうしても暖まるのに時間がかかり、電気代が上がるでしょう。部屋の中の気温が低い場所に電気ストーブを置かないことも大切です。
電気代を削減する方法⑤エコなカーテンを利用する
遮光カーテンなどは生地が高密度にできているため、熱や冷気を通しにくいという特徴があります。そのため冬は室温低下を防ぐ効果があり、電気ストーブと併用すれば節約が可能になります。
電気代を削減する方法⑥電力会社を変更する
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まとめ
電気ストーブの特徴や種類、効率的な使い方などを徹底的に解説しました。
電気ストーブは電気があればどこでも使用でき、短時間で暖まることが可能なので便利です。
しかし長時間使用することでどうしても電気代が高くなるので、電気代を削減したい方は新電力会社への契約の見直しをぜひ検討してみましょう。
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